Azure Stack Hub Operator とは

azurestack
Published: 2018-12-24
  • 初版:2018年12月
  • 第二版:2019年12月

はじめに

本エントリーはMicrosoft Azure Stack Advent Calendar 2018の24日目です。

本日のエントリでは Azure Stack Hub の登場によって生まれた Azure Stack Hub Operator という役割をまとめます。

新しい何か

1日目から23日目のエントリで説明してきたとおり、Azure Stack Hub はオンプレミス向けに販売されている仮想化製品とは全く異なるソリューションです。主要な違いは次の通りです。

観点 従来の仮想化製品 Azure Stack Hub
設計 管理者がすべてを設計する Microsoft と OEM ベンダ がほぼ設計済み
構築 管理者が構築する 出来上がったものが納品される
アップデート 管理者の任意のタイミングで実施する。 4半期に1回をめどに実施する
権限 特権を有する 特権を持たない
提供するサービス 仮想マシン Azure と一貫性をもった各種サービス
保守 自分でトラブルシュート Microsoft と一緒にトラブルシュート

Azure というパブリッククラウドに慣れた人であれば、Azure Stack Hub の不自由さにもすぐになれるでしょう。ですが、今までの仮想化製品に慣れ親しんだ人が、今までの仮想化製品と同じ感覚で Azure Stack Hub を使いこなすことは不可能です。

新しい役割

Azure Stack Hub の違いを正しく伝えるために、Microsoft は、Azure Stack のリリースにあわせて2つのエントリを公開しました。

このエントリの中で掲げられた新しい役割が「Azure Stack Hub Operator」です。Azure Stack Hub Operator とは単なる仮想化基盤の運用担当ではありません。Azure Stack Hub Operator は、Azure を運用する Microsoft のエンジニアと同じように、Azure Stack Hub を通じて Azure と一貫性を持ったクラウドサービスを利用者に対して提供することに責任を負います。この Advent Calendar では、Azure Stack Hub Operator に必要となる知識を網羅的に説明してきました。今日からあなたも Azure Stack Hub Operator の一員です。

まとめ

本日のエントリでは Azure Stack Hub Operator という新しい役割をまとめました。新しい何かを正しく利用するためには新しい役割が必要です。従来の仮想基盤は「頑張って導入する。入れたら粛々と運用」というソリューションです。ですが、Azure Stack Hub は「導入してからが本番」なソリューションです。Azure Stack Hub Operator を育成して、Azure Stack Hub を効果的に利用しましょう。