Azure Stack Uptime Monitor で Azure Stack の稼働率を計測する
azurestack
Published: 2019-02-24

はじめに

Azure CAT の @_marcvaneijk がリリースした Azure/azurestack-uptime-monitor を試しました。

Azure Stack Uptime Monitor とは

Azure Stack Uptime Monitor とは、Azure Stack の ポータルと API エンドポイント の可用性を計測、可視化するソリューションです。Ubuntu サーバ上で動作して、次の3つの機能を提供してくれます。

  • API のエンドポイントとポータルにアクセスできるかどうかを定期に確認する
    • API のエンドポイントに対して az resource list が成功するか
    • ポータルに対して TCP/443 で接続できるか
  • 確認結果を Influx DB に保存する
  • 保存されたデータを Grafana で可視化する

Grafana のダッシュボード はかなり良い雰囲気です。

ダッシュボード

Ubuntu の 仮想マシンを Azure Stack 上で動作させるための費用はかかりますが、OSS をベースにしたソリューションのためソフトウェアの利用料はかかりません。当然、Microsoft の公式サポートはありません。

インストール方法

インターネットにアクセスできる Azure Stack 上であれば、テンプレートを利用してデプロイできます。Azure Stack のメリットを活用したデプロイ方法です。デプロイにあたっては、次の6つの情報が必要です。

  • Activation key
  • 管理者アカウント名
  • 管理者アカウントの SSH 公開鍵
  • サービスプリンシパルのID
  • サービスプリンシパルのパスワード
  • Grafana のダッシュボードのパスワード

テンプレートの Input

管理者アカウント名とSSH 公開鍵、Grafana のパスワードはただ決めるだけです。Activation key と管理者用サービスプリンシパル、利用者用サービスプリンシパルの3つを決めるためには、少しの作業が必要です。

Activation key

GitHub のリポジトリに Issue を立てると、メールでアクティベーションキーが送られてくる仕組みです。コードに ASDK 用の分岐処理が入っているので、ASDK で動かしたい旨を Issue に書けばアクティベーションキーを発行してくれると思います。

なお、すべてのコードが GitHub に公開されているため、アクティベートの仕組みを解読すればアクティベーションキーを自作できます。私が試した時点では ASDK に対してアクティベーションキーを発行してくれるかが不明瞭だったので、リポジトリを fork したうえで自作したアクティベーションキーで動かしました。

サービスプリンシパル

1つのサービスプリンシパルで、管理者向けサブスクリプションに対する読み取りと利用者向けサブスクリプションの読み書きを実現する必要があります。この条件を実現するためには、Azure Stack の管理者用 Azure Active Directory にサービスプリンシパルを作成した上で、管理者向けサブスクリプションと利用者向けサブスクリプションに権限を付与する必要があります。

管理者と利用者の両方に同じサービスプリンシパルを追加した図

もし、管理者用 Azure Active Directory のユーザで利用できる利用者向けサブスクリプションが存在しない場合は、はじめに管理者ポータル上で User Subscription を用意する必要があります。

ログイン

テンプレート のデプロイ結果の出力に Grafana の URL が含まれていますので、ブラウザでアクセスします。ID と パスワードはテンプレートで指定したものです。

テンプレートの出力

ログインして “Azure Stack availability” というダッシュボードを選択すると、かっこいいグラフが表示されます。

ダッシュボード

おわりに

Azure CAT がリリースした Azure Stack Uptime Monitor を試しました。クラウドを提供するうえでポータルと API のエンドポイントがいつどの程度稼働していたかを計測することは重要です。計測する仕組みを自前で作るのは大変なので、Azure CAT がソリューションをリリースしてくれたことに感謝です。